大和測量ブログ
毎年6月上旬に、新宿駅西口広場にて開催される「くらしと測量・地図展」に行ってきました。
「測量の日」って?
「測量法」が昭和24(1949)年6月3日に公布され、平成元年に満40年を機会に、測量の意義と重要性に対する国民の理解と関心を高めることを目的として、6月3日が「測量の日」として制定されました。
会場内の様子
様々な会社、専門学校が地図や基準点カードを配布していたり、歴代の測量機器などのコアなものまで展示されていました。
上の測量機器をトータルステーション(通称TS)と言います。TSは角度と距離を同時に計測できる機器として、昭和52年にアメリカで販売されて以来40年以上殆ど形を変えずに現在も使われています。機械的には様々なアプリケーションが組み込まれ、現場の状況に応じた計測結果を取得することができます。
基準点カード
基準点カードは全部で約70種類あり、今回のイベントでは4種類の配布となっていました。イベントだけでなく、東京メトロ有楽町線「江戸川橋駅」から徒歩5分にある「測量年金会館」の1階にて数量、種類限定で配布されています。
伊能忠敬特設コーナー
伊能隊は、日本地図を描いただけでなく地球の大きさまで測量しており、象限儀(しょうげんぎ)で角度を鉄鎖(てっさ)や間縄(けんなわ)で距離を測り、地球の緯度1度の長さ(弧長)を28.2里(110.7Km)と求めました。昔は全て手計算で高精度な機械がなかったにもかかわらず、現在、日本で使われている楕円体上の弧長(111Km)と大差なく、伊能隊の測量が正確だったことが分かります。
今回「くらしと測量・地図展」で伊能隊はどのように測量をしていたのか、測量機器はどう進化していったのかを知り、測量業界の進歩を肌で感じることができました。より多くの方に測量の意義、重要性を理解していただけるよう努めていきたいと思います。
今年は終わってしまいましたが、「くらしと測量・地図展」は毎年3日間無料で入場できるので、測量に興味のある方は是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか。